医療トリアージ訓練に参加しました

春日部市の主催によるトリアージ訓練に参加してきました。
トリアージとは、大災害による要治療患者が多数いらっしゃるときに治療の優先度により先に区分してゆくというものです。
大災害時には医療リソースが限られてしまうことが予想され、それを有効に活用するための手段となります。
診断を行った医師が患者にトリアージタグをつけてゆきます。「重症:最優先治療」の赤タグから「軽傷」の緑タグ、「死亡」の黒タグなど4群に分けられます。
春日部市では大災害発生時、医療拠点が5カ所設置されることが決まっています。
災害発生時には市内の医療機関はすべて閉鎖し、あらかじめ割り当てられた医療拠点へ機材や人材とともに集まることになっていて、当院は「武里南小学校」に集合することになっています。
今回の訓練では、春日部市4師会(医師会、歯科医師会、薬剤師会、接骨師会)が参加しました。
トリアージにおいて、歯科の役割は「頭頸部の軽傷患者への対応」と「死亡身元確認」が主な仕事となります。緑タグの方は接骨医や薬剤師と協力して対応してゆきます。
次に、黒タグにより残念にもお亡くなりになった方の口腔内所見(歯の数や治療した跡)などを記録し生前の治療記録と比較、本人の身元を確認します。
今回は、市の職員の方がご遺体役をやっていただき拝見させていただきましたが、診療室とは異なる環境での難しさを体験しました。
東日本大震災では、多くの歯科医師がご遺体をご遺族と、いち早く面会していただくために奮闘しました。
もちろんこのようなことが無いことが一番ですが、引き続き訓練が必要であることも感じました。

2018年11月18日